外環道・地中拡幅部の構造変更、技術開発を別発注

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国土交通省関東地方整備局は、東京外かく環状道路(外環道)大泉JCT(ジャンクション)―東名JCT(延長16.2km)の地中分岐合流部(地中拡幅部)4カ所について、有識者委員会から構造の見直しを提言されたことを受け、工事に先立って技術開発業務を発注する。建設会社か建設会社を代表者とするJVを対象としたプロポーザルを7月7日に公告した。10月上旬に、地中拡幅部1カ所につき最多で3者を特定する。

同区間の地中拡幅部は、予備設計まで済んでいる。関東地整は今回のプロポーザルで発注する技術開発を経て、地中拡幅部の構造や規模に関する方針を固めたうえで、詳細設計業務付きで工事を発注することを検討している。発注方式の詳細は未定。

技術開発しても工事を受注できるとは限らない

関東地整が採用したのは「技術開発・工事分離型」と呼ぶ発注方式。外環道の地中拡幅部の技術開発と工事を別々に発注する。建設会社が技術開発を担当しながら工事を受注できないケースもあり得ることになる。

地中拡幅部1カ所につき最多で3件の技術開発を進めるが、実際の工事で採用する技術は1件となる予定だ。そのため、残りの技術はいわば“捨てられる”ことになる。技術開発の契約金額は1件につき約2億円の見込みなので、最多で8件、計16億円分の開発技術が該当する可能性がある。

このような発注方式を採用した理由について、関東地整道路部道路工事課の水川靖男課長補佐は、「地中拡幅部に適した工法を可能な限り慎重に検証するためだ。プロポーザルで選んだ技術が本当に使える工法なのかどうかを正確に見極めたい」と説明する。

関東地整は外環道の地中拡幅部やシールドトンネルの工法などを検討するために、学識者や行政関係者から成る「東京外環トンネル施工等検討委員会」(委員長:今田徹・東京都立大学名誉教授)を設置した。同委員会は6月に公表した取りまとめで、地中拡幅部の施工に求められる技術水準の高さを強調し、工事発注に先立って、適用する工法を入念に検証するよう発注者に提言した。

水川課長補佐は、「プロポーザルでは、提案される技術が地中拡幅部の安全を本当に確保するかどうかを第三者でも検証できるように、的確な検証方法を提示していることが重要な評価ポイントの一つになる」と述べる。同委員会は取りまとめで、地中拡幅部の断面形状を円形にすることも提言したが、関東地整としては、プロポーザルで断面形状を円形としない技術提案書が提出された場合でも審査するという。

なお、プロポーザルの対象は建設会社だが、建設会社とJVを組めば建設コンサルタント会社も参加できる。

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