工務店向けに新約款、一括契約でも設計料を明確化

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日本建築学会、日本建築協会、全国建設業協会、日本建築士会連合会の4団体は連名で、小規模建築物向けの設計施工一括契約約款・契約関係書式をまとめ、4 月から販売を開始した。これまで個別に購入する必要があった設計の契約書と工事の請負契約書を1つにして簡素化するなど、小規模建築物の契約で使いやすく した。建築士事務所登録をしている地域の工務店などの利用を促す。設計業務の内容や金額を明示した設計合意書などを用意することで、一括契約において曖昧 になりがちな設計料などの明確化を狙う。

対象となる小規模建築物とは、工事の請負金額が5000万円程度の建築物のこと。小規模なビルなども対象となるが、主に戸建て住宅などを想定している。 従来、これらの建築物において設計・施工を一括して契約する際に、「設計は工事のサービスである」と受け取る発注者が少なくないという課題があった。

契約約款と関係書式は、設計合意書、工事請負等契約書、工事請負等契約約款、重要事項説明書、工事監理報告書、利用の手引きなどがセットになっている。 販売価格は1セット当たり800円(税抜き)で、4団体のほか、各都道府県の建築士会、工務店の全国組織であるジャパン・ビルダーズ・ネットワーク (JBN)などの事務所で購入できる。

20年来の実が結ぶ

小規模建築物向けの設計・施工一括契約については、1990年に「設計施工請負契約約款(工務店向け建築工事用)」の制定を検討していた経緯がある。当 時は、今回の取りまとめに携わった日本建築学会と日本建築士会連合会のほか、日本建築士事務所協会連合会、全国中小建築工事業団体連合会、全国中小建設業 協会の5団体が共同で進めていたが、発行には至らなかった。

だが昨今、建設業界において設計・監理契約の書面による締結が求められることが増えてきた。このことから、小規模建築物においても再び、設計・施工一括契約約款をまとめることになった。1990年から実に24年かかって、取りまとめにこぎ着けたことになる。

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